街を歩いていて、ギャラリーを見つけると、どうしてものぞいて見たくなります。
特に写真のギャラリーは、黙って通り過ぎるのはもったいないと、忙しいときにも足が向いてしまいます。
つい最近まで、東京の銀座には多くの写真ギャラリーが集まっていて東京出張の最大の楽しみでした。しかし、いつの間にかフジやコダック、ライカのギャラリーが引っ越したり、廃止になってしまって大変寂しくなりました。駅のそばで何かのついでに行けると、のぞける機会が多いのですが不便な場所になるとなかなか行けません。
都会で見る作品には、アイデア、力量、展示方法など見るたびにすべてに関心させられるものがあり、見逃せません。たくさんのギャラリーがあれば、互いに刺激し合っているようでより大きな感動になるような気がしました。 有楽町の駅前のコンタックスのギャラリーはもうすぐ閉鎖が決定し、さよなら展示で有名な先生たちの作品が並んでいました。どれも素晴らしい作品で素人がどうこう言えるものではありませんが、それぞれの人の個性が決まっていて私のような物好きには新鮮味が少ないのも事実です。改めてその人の持つ個性は強いものだと関心しました。
また行き易いギャラリーが消えるのは大変残念です。デジタルカメラの時代に移行し今まで写真文化を支えていたカメラメーカーがカメラから撤退し、カメラとは縁のなかった電気メーカーが写真を作るようになってきたのですが写真文化を牽引するようにはなっていないのが現実ではないでしょうか。
いつでも使える携帯電話カメラや手軽に素晴らしい写真の撮れるデジタルカメラで写真をとる人口は大幅に増えているのに文化としての育てる環境は少なくなっているのではないかと心配です。利用する人のレベルが上がることによって新たなカメラのニーズも生まれてくるのではないかと思います。
日本の素晴らしい技術をカルチャーに育てていく姿勢もメーカーとして重要な役割ではないかと思うのですが、現状をみるとさびしく感じるのは私の個人的な感傷なのでしょうか。
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