2009年7月30日木曜日
なかなかいいぞ
コンデンサーを付け足した、真空管もどきアンプは私には大変快適に聞こえるようになりました。
低域もほどほどにしまっていながら十分なムード を出しています。中高域がいままでと大きく違って安心して聞いておれる雰囲気になりました。安心感ばかり かスピーカーとの相性のせいか、少し艶のある音にも聞こえるようになってときどき「いいぞ!ee ee!」と感動しています。
今までいいぞと 思ってここではリファレンスにしていたチープな真空管アンプとどうしても比較したくなりますが、低域は真空管のおおらかな鳴りっぷりに魅 力を感じる部分があります。ダンピングファクターによるスピーカーの制動が効いているかどうかが違いを出しているように思っています。
高音域ではトランジスターの歪の少ない音と、真空管の高調波歪はあっても心地よい音と感じる偶数次高調波が多いものになっていて耳障りでない音になっているという教科書どおりの違いが現れているような気がしています。
何しろ今まで聞くに堪えなかったピアノの小曲集がずっと聴いていたくなってしまったのですから、違いは大きいと思っています。真空管アンプの中高音の音が多少うるさく感じるということは今までと大きな変化です。
トランジスターアンプは高い増幅能力を持ち負帰還を応用することで特性を大幅に向上することが容易です。真空管はそれほど高性能ではありませんがもとも と高電圧で動作しているため基本特性にはいいものを持っています。出力を上げていっても急激に特性が悪化することがなく、歪が多少あっても聞きやすい音の ため全体として音楽を聴くには心地よいなり方をしてくれるという理屈が言われています。この基本的な性質が感じられるようになりました。
どちら にしても、全体として基本的な動作が完全でないと入力にないような雑音を出したり、大きく音が変化してしまうようでは気持ちよく聞けません。私が オーディオに熱中していたときにも真空管やトランジスタの持つ素材の特性を生かすために供給電圧やバイアス電圧にいろいろ工夫した思い出があります。
それにしても、少しの工夫で大幅に向上できる基本性能を持ちながら、まずい音を出したまま出荷していたのは惜しいですね。ものづくりにはあと一歩でぜん ぜん違った品質になるだろうにと思うことは少なくありませんが、開発した人の思いはどんなところにあったのかいろいろと考えることの多いアンプです。
今は真空管をはずしたまま聞いていますが、作った人の意図からは真空管の灯りを眺めながら素敵な音にふけりたいという構図が見えますから、たまには球を 挿して全ての回路を動かして楽しめるようにしておきたいと思います。今はいかにも工場でチューンアップ中の写真ですが、この次はフル装備にして着飾った写 真を載せたいと思います。
ギャラリーR2Vに飾っておきますのでどうぞ、見て聴いてご意見をください。
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