2009年12月13日日曜日

横長写真

 最近のギャラリーめぐりで銀座のニコンサロンで見た作品が印象に残りました。様々なシーンをパノラマカメラで切り取っていく中に多くのドラマを見るようで見ごたえがありました。
 写真はモノクロでワイド画面に仕立てられていて、非常に整理された、大変印象深いものに感じられました。
 このモノクロワイド構成が写真の持つ記録性と同時に色がないだけに見るものに多くの想像力をかきたてさせる暗示とワイド画面による、画面に余計なものを出さない整理ができているのではないかと思えます。普通に写真を撮っていると、四角形の映像よりも横長(縦長も)の映像が画面の整理をつけやすい気がします。一時期流行したパノラマ写真やデジタルTVの画面が新鮮な印象だけでなく説得力のあるイメージを作りやすいということがありそうです。
 じゃ、すべてモノクロワイドで撮ればいいのかと言えるかと問われればとんでもない、作者が何を訴えたいか明確に示さないと余計なものが入り混じった意味不明の画面になり、より作者の力量が問われそうです。
 難しさは分かりながら一度は挑戦してみたい映像表現になりました。

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