2009年6月26日金曜日

電池で動く真空管


 このところ真空管オーディオに足を引っ張られていますが、もう一つ真空管アンプがあったことを思い出し久しぶりに鳴らしてみました。
  このアン プは1.5Vの乾電池で動くゲテモノ的な真空管アンプです。ゲテモノと呼ぶには失礼かもしれませんが、かなり風変わりなことは確かです。真空管というと反 エコの代表的なようなもので、ヒーターを赤々と灯らせ、触れないほど熱くなることだけでも無駄というものかも知れません。
 しかし、このアンプに 使われている真空管はまだトランジスターが一般的になる前、電池で動作させることを目標に作られたものでヒーターも電池で動き、外からは電気が入っている かどうかわかるほど光もしないし、暖かくもなりません。何十年も前に作られた真空管なのですが、出版社の学研が買い集めてアンプのキットとして売っている ものです。
 真空管はヒーター電源だけでなくプレートには高電圧をかけて電気信号を増幅させる動作をさせます。この高電圧は乾電池の1.5Vから 作っているようです。ただ、キットの説明書にはどのようにしてどの程度の電圧を作っているかなどの説明はありません。非常に興味のある話なのですが。
  電池で動作させているアンプですからパワーなどは大変か細いもので、ちょっと大きな音を出そうとするとすぐ息切れが感じられますが、強力なアンプでパワー のある音を聞いた後、お耳直しに室内楽などなど鳴らすと不思議とほっとする雰囲気を出してくれます。パワーが少ないだけでなく、周波数特性も狭い貧弱なも のですがさっぱりとした味わいは食後のレモンティーの雰囲気です。
 写真にも重厚な説得力のものもあればなんとなく息抜きが感じられるものに魅力を感じるときもあります。目的によって取り分けられるセンスがあれば楽しいですね。

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