2010年12月8日水曜日

御堂筋を歩く、冷静にシャッターを押す

 先日、仕事で訪れた大阪で御堂筋の銀杏並木の金色に輝くその壮観さに圧倒され、持っていたカメラのシャッターを押しまくっていました。

 どちらを見ても素晴らしい銀杏の紅葉が、太陽の光に輝いていて、壮大な雰囲気でした。   
 余りの迫力にカメラを向ければ、どんどん素晴らしさが収められそうに思うのですが、写真として冷静に見ると、適当に撮ったのではなかなか面白い雰囲気にはなりません。

 後ろのビルも雑然と並んでいます。道路を通り過ぎる車も結構目障りです。歩いている人もいい雰囲気になる場合もありますが、結構大きなインパクトがあり、自分の思いムードとは違った印象を作ってくれる事がほとんどです。風景の中にどのように収まるか考えるとあまり大きく出て欲しくはありません。通り過ぎるのを待つのが賢明です。

 今は肖像権にもいろいろと問題が残りますから、人がはっきりと出てくるのは考えものです。必要な場合はそれなりにお願いする必要があります。


 葉を照らす光も、正面からの光では立体感も輝きも出てこなくなりますから、出来れば逆光で葉を後ろから輝かせてくれる位置で撮りたいものです。

 しかし、正面から太陽の光がそのまま入ってくるようでは、画面全体が真っ黒になりかねません。露出や光の角度を一番感動できる方向にしたくなります。


 ちょっと目をそらすと、光だけでなく影もなかなかいろいろな物語を作ってくれます。

 写したいものをいかに盛り上げてくれるか、その雰囲気を大
切にしたいものです。影を主体にとって、その陰から主体を連想させるようにできれば、余計面白くなります。そんなことを考えないでも影だけ見ていても楽しいものです。
 主体がはっきり写り過ぎているよりはいろいろと連想が働くものが、興味を高めてくれるような時があります。
 影を追うなら、反射も面白いですね。

 主体がストレートに写らないだけに、デフォルメした形の面白さや、意外なものとの合成で別のイメージがわいてきたりと興味が尽きません。
 こんな事を考えながら、どうせデジタルなのでいくら撮っても費用はかからないとばかりにシャッターを押しまくり、後でどれも中途半端なカットばかりを整理するのに、たいへんな時間と労力をかけることになってしまいました。

 いくら、素晴らしい被写体を目にしても冷静に考えたいものです。

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