2009年11月5日木曜日

東京モーターショー

 ここ20年以上、毎回見ている東京モーターショーへ今回も行きました。
 このところ低下傾向の入場者でしたが、今年は一段と閑散としたした感じで、海外メーカーの出展が大幅に減少し、空いたスペースが目につくのは余計に寂しさを感じさせます。
 私の10代、20代の頃には自動車は夢から現実になって来た時代で、新しいモデルが出るたびに驚異と憧れに満ちていました。今の自動車は移動する道具であり、実用的な条件さえ満たせれば、あまりこだわりを感じることがなくなってきました。私の住むような地方都市では車は無いと不便なのですが、壊れないで安全に走ってくれればなんでもいいような思いになってきました。
 今回の自動車ショーでは電気自動車が降って湧いたように大賑わいです。電気自動車は作るのはそれほど難しいものでもなく、100年前の自動車創世期にも電気自動車がありましたし、終戦後の混乱期にも日本では燃料不足で電気自動車が走っていました。
 電気で走らせることは難しくないのですが、電気を貯めることは大変なことで伝統的な鉛電池では重量の割に大した距離が走れません。石油の供給が安定してくると、ガソリンエンジンの実用性が決定的に有利で電気自動車の利用は一定の場所を走るフォークリフトのような限定された用途に限定されていました。
 その問題の電池がノートパソコンの電池の発展などで高容量で実用的なものが現実になっきました。電気の利用方法もブレーキの時のエネルギーを回収し効率よく使うことで、より長距離を走ることが可能になり電気自動車の実用的な可能性が出てたようです。
 とは言え、電池は大変高価で十分に走れるだけの電池を乗せると簡単に買えるような値段ではなく、実用性は当分ガソリンエンジンに追いつけるとは思えません。
 今回の電気自動車の拡大は話題が先行して、すべてが電気でなくはとならない現実性はしばらく難しいと思えます。当面はいかに燃料の利用を効率的にできるシステムの競争が続くのではないかと思いながら見てきました。

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